「もしもし、あ、ジェフ社長、俺エメリッヒ。ローランド・エメリッヒ」 「あー、なに?売り込み?」 「そう、俺思いついちゃった。マンモスがドドーって。パオーン。ドドーッ」 「(まあこいつそれでなんとかしちゃうからいいや)で、プロットは?」 「ちょっと待って、今からGoogleで検索する」 おそらくこういう感じで企画がはじまって、後日 「社長!わかった俺、もうわかったよ!」 「で、どんな話」 「アポカリプトをもっと一般向けにした話!」 そういう感じで出来上がったのがテンサウザンドビーシー。たぶん。 なぜか劇伴作家としてやって来たハロルド・クローサーがエメリッヒと脚本を 書いてるあたりが最大のミステリーだったりもするんだけれども、中身はだいたい いつものエメリッヒ感あふれるおおまかなスペクタクルで、わりといつもの英雄譚。 あと、おそらく素で作ってみて繋げてみて、試写をやったら全員首を傾げたので 対策としてあのしつこいまでのナレーションが入ったに違いないという推測。 マンモスは序盤とラストでおおまかメインではあるんだけど、その他生物も素敵 な変化球ばかりで森で襲ってくるやつとかちょっと素敵。 あとあんまり活躍しない「牙」なんかも。 中盤以降は緊迫感の薄い『アポカリプト』ではあるんだけど、それなりにテンション 上がる展開は用意されてるんでクライマックス感はそこそこ。ただエメ全盛期なら カレンのあの展開はも少し男泣きできる勢いがあったんではないかとか、ちょっと 期待をしていた自分に気づいてしまった。 ただどうしてもババアがマンモスを媒介してザオリク使う展開だけは腑に落ちない。 (2006 04/04) |