まず軽い不安だけがあって、もろもろ評判が良いので、まあそれなりに見れるんだろう、と それなりに、と。まそんで見たら、あれ、何これ、めっぽう面白い気がするんだけど… いやいや待てよ、どう考えても導入の時の街中でノート広げたり時は ちょっとアチャーだったのに(何よりもノートでかいよ)、リューク登場時も 「ああこれが日本のCGの限界か」とかちょっとウアーだったのに、 なんでこんなに良い感じなんだろか。 はっきりいうと藤原竜也はじめ若者演者陣はなかなか板についてない感があるんだけ れども(響鬼さんあたりまで)、きっちり映画用に練られたシナリオがそこら辺を気にする 余地なくテンポよく物語を引っ張る、特に終盤は素晴らしく、一見無理矢理ねじ込まれた ようにしか思えない香椎由宇演じる映画オリジナルキャラクタ、秋野詩織がこの上なく 機能してくる。 ただ一見無理やりにねじ込まれたような感じの挿入歌はいかにもねじ込まれた感で 消化されるあたり金子監督の女子にしか興味がないという強いこだわりに心を打たれた。 特に妹とミサミサの描写には鬼迫を感じる。 あと自称マキノ監督の「ねーみーみーにーみーずー」がなぜか印象に残った。 んーキャラクタも内外ともにちょっと微妙で、序盤のキラのクラブでのシーンとか ラストのリュークのセリフ回しとか原作既読者からするとちょっとズレてる感は あるんだけれども、全体的に見ると非常に巧くシネマライズされているといった感想。 それでいてあらためて原作のプロットの素晴らしさを再実感する仕様。 これ未読者だったら、原作に読みたいと思うわな。 で個人的にはこういった原作を使いつつオリジナルの流れで、どう後編を作るのか ちょっとかなり期待してしまうんだけれども。 うーん、よく他のレビューにある「意外と面白い」というのが実にしっくり来る。 原作既読者には既読者なりの、未読者には未読者なりの意外性がきっちり 含まれてるあたりがデスノート的であるんではないかと。 (2006 06/23) |