いやこれだ。期待とはちょっと違うかも知れないけれど、結果的にはこれなんだ。 細田守という映画監督が今まで以上に解放されて放出された作品、それがこれ。 鑑賞後にテアトル梅田の階段そのまま走り登ってそのままどっかにいってしまいそうな この素晴らしい余韻。たまらない非常にセンチメンタルで心地よい精神状態が だいたい1時間ほど頭のなかでさらさらと。永遠にこの感覚に身を浸したいとも思った。 タイムリープものとしてのギミックは特筆するほどでもなくて、展開もおそらく シナリオだけ読んだらちょっと強引ではないかと思ってしまうかもしれないんだけれども 全てを疾走と光陰と喜怒哀楽でやわらかく紡いだ圧倒的な作品感。 その四隅をスクリーンサイズ前提に最大限に生かしたフレームワークやら アニメーションでは異例の強めのコントラスト、音の鳴るタイミング (特に「変わらないもの」の流れるタイミングで涙腺ぶち切れた)、 全てが余すとこなく機能してこの快作が完成してると思うのだけれども、 何よりも女の子がみんな可愛すぎるところが一番神懸ってるのがさすが。 いやもう妹とか後輩とか容赦ないよこれ。 あと三叉路とか「魔女おばさん」の存在は「どれみと魔女をやめた魔女」あたり を彷彿させて、ここら辺で原田知世がつながって来て、 なんかウアーとか思ったけどまあ別にどうでもいいやそれは。 (2006 07/27) |