| さくや妖怪伝 |
監督:原口智生 |
ワーナー、東芝、日本テレビの共同制作会社「トワーニ」の第一作。
会社の名前がダメっぽいことこの上ない。
原口智生さんはガメラシリーズの造型師。特監は樋口真嗣。 |
役者勢が渋い、塚本晋也や嶋田久作の怪演が素晴らしい。
妖怪なんかより全然不気味です。
また突然歌い出したかと思うと、巨大化して街を破壊していた
松坂慶子のはじけっぷりもとても良いのですが、
いかんせん安藤希をよろしく、なプロモに収まってる気がして
残念です。ホントに。
でもまあ、造型も特撮もホントにすごいす。
なんて言うか富士山爆発とか、街が崩壊するあたりは
往年の中野昭慶ばりの節操のなさを彷彿させるものがあります。
ビジュアルとエフェクトに特化しつつも、味のある役者を揃えながら、
いまいちスカっとこないっつーのはやっぱり脚本が弱い気が。
なんか大きなプロジェクトっぽいので、色々なところから
不可抗力が働いてるんかなあ、とかもおもうわけで。
で、大フィーチャーされてる安藤希ですが、
おはガール時代にはなかったオーラを放っていてとても良いです。
次回作「巨大松坂慶子の逆襲」に期待ですね。
(2000 8/25)
|
追悼・宮川一夫inシネ・ヌーヴォ
「羅生門」「用心棒」「無法松の一生」数々の揺るぎ無い名作に
おいてファインダーを覗き続けた 日本映画屈指の名キャメラマン、
その偏執と言わんばかりにこだわった光と影の記録。
確かに「ドキュメンタリー」と大きく分類すれば
そうなるんだろうと思います。 ただ観点が「オリンピック」という
漠然と在る、その存在に向けられている気がしました。
いきなりビルが破壊されるところからはじまるOP。
すべてがその破壊から始まり、そして生まれた競技場に
ひたすら響くのは、各国の旗がポールに当たってヒュンヒュンと
奏でる金属音。なんとも無機質で不気味な音は全編に渡って
なり続けて、より一層の違和感を演出しています。
この漠然と不気味なスケールの大きさが「民族の祭典」
である由縁なのですか。たぶん。
ともあれ最後のアベベの長回しは何か貫かれるモノが
ありました。単純な感動ドキュメンタリーではないコトは確かで、
それでいて巨匠独特のタイトなカット割も端々に見れるけれど
どこか居心地の悪い不思議ドキュメンタリー。好き、こういうの。
宮川一夫初のシネスコサイズの作品、とのコト。
それはさて置き「三ツ目の怪人」のチープさが凄まじい。
千円で作った、みたいな。
俺なら500円で作れます。しかもあれよりはカッコ良いやつを。
さて置き、赤胴さんには「真空切り」という必殺技がありまして、
それが最後に発動するんですが、これがすごい!
スタッフ全員が画面外から敵に向かって
木とか石とかを必死で投げる画期的ウェポン。
もちろん三ツ目の怪人も一撃でダウン。
びっくりしました。どこが「真空」で「切り 」なのか。
さっぱりわかりません。でもカメラワークは抜群。
言わずと知れた名作、という事だけは知ってたんですけど、
まあこれはホントに美しい。モノクロのコントラストの美しさ、
本当に究極の域です。ストーリー的にも人間の業みたいな
モノが巧妙に交錯して、教訓と供に帰ってくるわけですが、
そのじわじわ感が映像と完全に一体化いて、素晴らしい
カタルシスなわけですよ。あんまり多くは言わなくても
見てもらえば、すべてはそこに在る作品だと思います。
宮川さんと溝口健二のコンビ第一作というやつなんですが、
これもモノクロが恐ろしく綺麗。その綺麗な自然の木々の映像に
展開していくこれまた人間の業。じわじわとマイナスへと向かってゆく
どうしようもない、人の心の内側の話。
どこまでが本心でどこからが偽心なのか本人さえもわからないような
そんな霊長類でしかあり得ない心の機微。
ただ、これが宮川さんの画で溝口健二の演出でなければ
ごきげんようの後の東海テレビ制作の昼ドラでしかない危険性も
頭を掠めたりするのです。
|
|
|
監督:リドリー・スコット |
予算一億ドル(すなわち約百億円)、2時間半の超大作。
ローマ時代をベースにしたフィクション。史実ではないです。 |
あやうく見逃すとこでした。
今年、最高の一本です。
その超大作、という意味に置いて、
これ程当てはまるモノはないと。
スコット兄弟に外れナシ、と常に思うのは、その圧倒的な
場面展開の美しさにあると感じます。
空撮、空の早回し、どれを取っても映像そのものに特化し
すぎることなく、その場にあわせたそのインサート。
全く持って無駄を感じない映像。
スモークのたき具合も相変わらず過剰ではあるんだけど、
それが演出として成立してるんですわ、なんか。
とりあえず脚本もセリフに無駄がなくて良いので、
さらに映像が引き立って、完璧。ホントに。心から。
カッコ良さと泣ける具合はかなり高い作品。
CGとフィルムが競合した上での色の美しさも最高。
あ、これが映画だ、と。
そう久しぶりに心に刻み込まれたわけで。
(2000 8/8) |
|
|
監督:トム・ダイ |
ジャッキー大師範の最新作。
タイトルが「High noon」のオマージュであるかどうかわ知らないが、
あの悲壮感はこの作品に微塵も反映されていないことは事実です。 |
御大は、もうなんでもやっちゃうよ、てな感じだと思います。
だから西部劇。今回の相棒は白人。お姫様を救う、という
とてもヒゲ兄弟チックなストーリーでありながら、
中盤、恐ろしく波乱万丈。
ひたすら高い山脈を登るジャッキー。
アングルはジャッキーを軸にしてぐるぐる回るので、
いつ「Who am アーイ!?」と叫ぶかもう気が気でない。
そして突然、インディアンの嫁までもらうジャッキー。
もちろん白人と協力して裏切りチャイニーズをノックアウト!
最後のほうは4つどもえになって大変でわーっ!なんだけど、
その状況を把握できてる優秀な観客は非常にまれで、
大体が頭に?マークを浮かべながらも、アクションに心酔するわけで。
たぶん。
ジャッキー度は5割ぐらいなので、期待しないで見ると良いです。
あとアメリカの空があまりに綺麗だったので、露出が空にジャストフィット!
結果、人物が暗く落ちる、というものすごいカメラミスをしてる気が
するんですけど。まあカメラにフィルムが入ってないよりはマシか。
でも御大の映画に対して技術論なんて
戸板に水ですね!
もうあのポスターだけでおなかいっぱい。
(2000 8/7)
|
|
|
監督:ウォルフガング・ペーターゼン |
| 血迷い続けるペーターゼン。誰か止めて。 |
「事実に基づいた話です」(based on true story)
と出るわけですが、たぶん起結だけが事実で、
あとはもちろん脚色なわけですよね。
でもそこが脚本家の腕の見せどころなわけで。
ただその起結が「漁船がすごい嵐の時に行方不明になった」
だけだった事にこの作品の大問題があるわけで。
タイタニック的海洋ロマンとアルマゲドン的男のドラマ、
その要素を足してみたかったのはなんとなくわかります。
しかし伝わってくるのはただただ船乗りの不憫さだけだったりします。
あと漁船乗りの人達とはまったく関係ない救助隊の人の話が
展開されるんですけど、どうしたらいいんでしょ。
最終的に伏線かなあ、と見ていたんですけど、
全く関係ありませんでした。
ひょっとしてこれってある意味、すごい斬新?
音楽はジェイムズ・ホーナーなんですけど、
いかんせん漁船に対してそんなストリングスの美しい
オーケストレーションスコアを展開されても・・・。
すべてに置いてバランスを取った痕跡が見られない、
大掛かりなダメ映画です。
嵐のシーンはなかなか良いです。
ここらへんはILMのデモンストレーションとして。
なんだろあのあっけねえ最後は、もうちょい考えろよ。
(2000 8/4) |
|
|
監督:沖浦啓之 |
脚本・原作 押井守。実写作品「紅い眼鏡」「ケルベロス 地獄の番犬」に続く
シリーズ的には3作目のこれ。フランス帰りで上映。 |
世界観は冒頭で全てナレーションで語ってしまう。
そしてその世界に置き去りにされた観客は、
あまりに心地の悪い悲劇を堪能させられてしまう。
それをメルヘンと併走させた結果、とても良い意味での違和感がある
物語が展開していく。ここら辺の話の作り方ってもうたまらなくカッコ良い。
なんというか異様なまでに胸打つ。
かと言ってカタルシスがあるわけではなくて、
残るのは救いの無い気分だけ。
その日、一日を沈鬱に過ごす覚悟をした上で
ゆっくりご鑑賞ください。
クライマックスは圧巻で悪感だと思いますよ。
ホントに。
でもフランス人が好きそうな感じ、ではあると納得。
(2000 7/21) |
|
|
監督:ジョン・ウー |
前作、ブライアン・デ・パルマ版(ジャン・レノの扱い的にはゴジラと同じ)から4年。
2000年夏の最高ヒット候補。これが。 |
トムくんは思った。
巨匠のわがままに2年近くも付き合ってるうちに、
ハリウッドはどんどん新しいスターが沸いてきて、
自分の事はもう過去の人みたいな扱いになってきてるのではないかと。
あげく出来あがったのはわけのわからないエロ映画。
文句を言おうと思えば巨匠はポックリ逝ってしまった。
トムくんは焦った。
新進気鋭の監督の作品に自らを売りこみ汚れ役を堂々と演じてみせた。
なんとアカデミー賞にもノミネート、この受賞をステップに演技派もいいかな、と。
安堵と期待に溢れていた。しかし落選。愕然。
トムくんは思い出した。
俺はカッコいい!演技とかそんな細かいことは置いといて、
俺の好きな作品で俺がカッコ良ければいい!賞は年老いてからでも!
そこで香港から来た監督の2作目の作品に出会う。
ハゲと二重アゴがやたらとカッコいい映画だった。
これだ!この監督が俺をとればこの2000倍はカッコいい!
そう確信してオファーを出す。快諾。
この時トムくんは「ブロークン・アロー」を見てはいなかった。
という物語を念頭に置いて、この作品を鑑賞すると、
非常に納得が行くと思います。
トムくんはカッコがいいだけでなくガケも登れますし、
バイクの曲乗りも出来ます。しかも任務より惚れた女が大事な、
ナイスガイです。
しかしちょっと頭が悪いところを露呈してしまいました。
ウーさんのやってる事は一部、新沼謙次と同じです。
あとこの映画は2倍速で見ると正しいスピードで展開されます。
よくわからないんですが、とても楽しい事は伝わって来ました。
おわり。
(2000 7/20) |
|
|
監督:アンジェイ・バートコウィアク |
リー・リンチェイことジェット・リー主演。
ハリウッド製カンフーアクション。 |
ちゃんと「ロミオとジュリエット」になってるのに感動。
しかもロミオが中国人。そしてジュリエットが黒人。
このプロットはイカす。
でも内容は普通の香港映画なので、
一部宣伝で謳われてる「マトリクスの進化系」とか
そんな事は、まったくありません。
ただ一部表現がマトリクスではなくて必殺仕事人の進化系
だったりするんですが。
まあ、時期的にちょっとしたカンフー衝動に駆られた人
とかは見てみれば、みたいな。
序盤と終盤は良いんだけど、中盤ちょっとダルいす。
(2000 5/19) |
|
|
監督:デビッド・クローネンバーグ |
| 巨匠、ふたたび「ビデオドローム」的、近未来的現代にチャレンジ。 |
北海道で八百屋をしてたらゲーム会社にスカウトされた
人が言ってたように「 ゲームは一日一時間」ぐらいにしとか
ないと現実と区別がつかなくなっちゃうよ。
という事を、初老の巨匠に指摘されました。
ワイドショー的に「ゲーム感覚世代」とかそんな。
クローネンバーグに言われるとは。
それはオリヴァーストーンの仕事でわ?
まあ、置いといて。世界観は最高です。
ゲームという題材はそれとしてあるだけで、
そんなものはわりとどうでもよくて骨の銃とか、
背中に穴とか(エロメタファー)とか、カエルざくざくとか、
もうそんなちょっと柔らかすぎて汁飛びました、みたいな
映像もりだくさん。話は途中からカオス。
ああ、このまま突っ走って終われば気持ちいいなあ、
などと思ってたら、きちんとまとめは持ってきて、
そして最後は秀逸。
銃を向けた相手がモンゴロイドである点と、
そいつから出るセリフ。
にくいね、じいさん。
画はいつもどおり全般的に暗いので、
映画館で見るのがおススメです。
(2000 5/18) |
|
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
|
監督:ヴィム・ヴェンダース |
友達、ライ・クーダーががんばってるのでなんか
カメラ回してみたらすごかった作品(たぶん。) |
自分の映像のスタンスでありながら、被写体を深くとらえている。
深くというかなんとも魅力的に、というか。
ドキュメンタリーとしての作りはたぶんあんまり良くないんだと思うけど、
人を撮る映像としてはこの上ないものだと、思う。
だからあんまり言葉でどうこう言える域のもんでもないと思う。
最後はやっぱちょっと泣きかけた。
(2000 4/24) |
|
|
監督:スティーブ・マイナー |
でた!東宝東和の十八番、B級モンスターホラー。しかもまた適当な邦題。
だから東和はやめられない。 |
観客動員数937名の梅田スカラ座で、 入ってた客が23人という
ひょっとしたら映画ってもうダメなんじゃないの?という不安に駆られてみたんですけど
向かいでやってたグリーンマイルは超満員だったので、
もうこれは間違いなく当たりだ!と確信しましたよ。見る前から。
で、UMA(ユーマと読む)というのは未確認動物のコトで
ネッシーとかヒバゴンとかツチノコみたいなロマンティックな生き物の事を
言うんですよ。見たら「まあ、ステキ」みたいな生き物。グリードもそう。
けど、あんたここに出てくるのはワニなんですよ。
未確認なのは最初の10分で、あとはみんな「このワニが」とか
「そんな大きいワニ」が、とかもう疑う余地のないくらいワニなんですよ。
UMAだからきっと人食いウマだと思ってた俺の少年の心は見事に打ち砕かれました。
あげくそのワニはババアが飼ってるときたもんだ。
その事実が発覚したあたりからスタッフのなげやりっぷりが爆発します。
どうせこんな映画誰もみないから全部言ってもいいんだけど、
そんな事までしたら1500円払った自分がとても悲しくてやりきれないので、
少しだけ。
ワニを捕まえる作戦、つーものが最終的に発案されるんですが、
牛をヘリで釣って、おとりにしておびき出す、というちょっと利口な小学生が
思い付いたような作戦を実行してしまいます。
ここで本物の生きた牛をヘリにつるします。
この時の牛の困惑の具合は計り知れないモノがあります、
こんなにドナドナが似合う場面がかつて映画史上に存在したでありましょうか。
さて、そんなほのぼのした人食いワニ大活躍のこの作品なのですが、
見所もあります。 クマがワニに食われるシーンがあるんですが、
これが最高。
これはホントに素晴らしいシーンなので100円の価値アリ。
あと1400円はもちろんワニと東和への投資。
監督の名前がマイナーな時点でダメだと思う。
ああ、こういう映画大好き。ステキすぎる。
(2000 4/16) |
|
|
監督:市川 崑 |
| 巨匠の作った実験映画。キャラクタを紙に貼って動かしてんの。アニメじゃなくて。 |
非常にテンポから何からが悪くてあまりに斬新でつまらない作品に
なっちゃってる気が。
それだけでなくて作品のバランスも最悪でOPのタイトルバックがイカすんだけど、
曲が大間違いだったり。
予想された突然に出る「完」の後、真っ暗な画面のまま、その間違った曲を
もう1コーラス聞かされるサービスはイヤがらせですか?小西さん。
パンフにコメント書くぐらいでやめといたほうがいいと思います。
それとも、またカルトな映画へのオマージュなんでしょうか。
なんかゲンナリ。
池田屋から血が滲み出るシーンあたりが好きだけど、その他は
どうにもテンポが悪すぎる。
(2000 3/16) |
|
|
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
(略してPTAらしい) |
前作「ブギー・ナイツ」に魅了されトム・クルーズが出たい、と自分から頼み出た作品。
そして堂々たるエロナイスガイぶり。 |
ちなみに梅田東映パラスの椅子は拷問のように硬い。
そこで3時間の作品に当たるのはほぼ修行に近い。
ためらいはあったものの見た人は口を揃えて「あー」と言う。
それが賞賛なのか落胆なのかは本人にもわからない様で
個人的にそういう作品は大好きなので、
意を決してパラスで3時間にチャレンジをしてみました。
で、こんなに驚いた作品はハッキリ言ってありません。
別の意味で驚いた作品はたくさんあります。「ゲーム」とか。
でもでもそういう意味ではなくて純粋に驚愕します。
えー、とか。うわー、とかじゃなくて。「ま"!!」みたいな。
今までにないその衝撃。がぶ飲みしたいときー!みたいな。
その点だけを評価するのもあまりにもったいなくて、
淡々と流れていく、人々の一つ一つの瞬間の描写が
痛々しくて切ない。なんだしょうPTA、あんたは人間の神様ですか、
というぐらい素晴らしい、とか思いましたよ。
これはホントに良いよ。なんか自分の中にあるジャンル的概念が
さらさらと崩れた気がする。
(2000 3月中旬ぐらい) |
デジモンアドベンチャー劇場版
−ぼくらのウォーゲーム−
|
監督:細田守 |
東映アニメフェアのウチの2本。もいっぽんは「ONE PEICE」。
監督は去年の劇場版と同じく細田守。この人これから要注目。 |
まあ、なんだかんだ言っても見にいかねえ人間は絶対見に行かねえと
思うんだけど、とりあえず言っとく。言わしてください。
見に行け。お子様にまじってでも。
なんでこんなにセンシティブでスマートな映像を東映アニメフェアで
展開する必要があるのかわからないぐらい、素晴らしい映像センス。
物語的な部分を希薄にしないのに斬新だと感じさせられる
このテンポ良いカットワークは絶賛に値すると思うんですよ。個人的に。
また一つ一つのカットに無駄もない。
あともう誉める言葉しかみつかんない。
終わった後に続編が7月に出来るっつー予告が出るんだけど
これほど7月が待ち遠しい事はないと思ったっす。
ああ、それよかも一回見たい。
(2000 3/6) |
|
|
監督:ティム・バートン |
ついに来たバートンの新作。 3度目のジョニー・デップ、そしてクリスティーナ・リッチ、
その上クリストファー・ウォーケン。キャストだけでバンザイ! |
飛ぶ飛ぶ、これほど首が飛ぶとは思わなんだ。
首が飛ぶっつーと、個人的には必殺仕事人の劇場版で
笑福亭鶴瓶のさらし首がトラウマなんですが、
そんな事はどうでもいいとして。
首飛びも最重要ファクターではあるんですが、
同様のインパクトがあるのがウォーケンとリッチ。
ウォーケンは恐いメイクをしているのか素顔かわからないあたりが
とてもおそろしく、リッチにいたっては存在そのものが
不気味で仕方がない、という状況。
そして後半、やや展開がヤン・デ・ボンになって来て
あー、うわー、とか思ってるとオチがやってきて、ふう。
一つ一つのカットがとても意図的で心地良くて
それでいて強引ながらもつじつまを必死に合わせようと
しているシナリオがとても愛しく感じられる作品だと、
個人的ひいきを丸出しにして思うわけです。
とりあえずはやいとこバートンと友達にならないとヤバい、
と思った。
キャスパー・ヴァン・ディーンの死に様が
たぶん今年一番のカッコいい死に方大賞当選確実。
(2000 3/1) |
|
|
監督:マイケル・アプテット |
ブロスナン・ボンド3作目。ソフィー・マルソー、ロバート・カーライル、
などなど豪華キャスト。 |
それは中盤のヤマ場に突然起こる。
そう、デニス・リチャーズの登場だ!
なんと核科学者だって!
どこから見ても偏差値マイナスなのにね。
そんな背のちっこいナイスバディが大活躍する今回の007ですが、
いつもより心持ち人間ドラマを重視してるものの、
結局はいつものおちゃめボンドの大冒険。
楽しいっす、マジで。
毎度の事ながら、ホントに楽しいんですってば。
OPでボンドテーマが流れるだけで泣きそうになるんですってば。
それに役者陣も最高。
ソフィー・マルソーは最初から恐いし。
ロバート・カーライルはやっぱりいい味出してるし。
ただわんぱくデニスが後半、何故に主役級になっているのかを
考え出すと、 脳に一遍の猶予もなくなってしまうので、
「きっと胸が大きいからだろう」という事にしておけばオッケー。
EDもデニスの余韻に浸っておけばLUNASEAの歌もいいなあ、
と普段とは違った鳩派的思考に目覚めたりもするかも。
でも、まあ、色々言っても仕方ない部類の映画なんだと思うけど。
007シリーズ見た事ない人とかでも全然楽しめるので是非。
これは楽しいので劇場で、とホントに思う。
ただ、デニスが気になって仕方がない人は同類の資質があるので、
ポスペで文通して下さい。
(2000 2/7) |
|
|
監督:ジム・ジャームッシュ |
| ジャームッシュ最新作。武士道を志す黒人殺し屋ストーリー。 |
おっさんが良く日本の本を読んでる事はわかった。
と、ジャームッシュに言ったらたぶん殴られるだろうけど、
なんかそんな映画。
や、今までもそうだったんだけど。作家性っていうより
この人の場合、自分を表に出したいだけのモノが多いなあ、と。
下手すりゃおシャレオリヴァーストーンみたいになっちゃうよ、とか。
高架下で高校生の描いたポエム(イラスト付き)を見せられてる気分になった。
それでも好きなファクターはややあって。
言葉が通じない友達とか、変なマフィアの幹部とか、
カンフー達人のおじいちゃんとか。
ほんとに流れだけだったら好きな映画の部類なんだけど、
イントロダクション的に挿入されるモノローグと文字面が
ややけだるし。なんか。
でもやっぱり音楽は良い。
(2000 2月のあたまくらいだった気がする) |
|
|
監督:ナイト・シャマラン |
| なんか大ヒットしてもた、B級ハートウォーミングホラー。ブルース・ウィリス主演。 |
まさかの年末、東宝東和の大ヒット。
アヴァン・タイトルっつーか本編が始まるその前、
勝手に日本語でブルースウィリスのメッセージ(しかもくだらない、どうしようもなく)
を入れるあたりが東和テイストで安心。
さて、内容はブルースウィリスとの約束があるから
詳しい事はあんまり言えないんですが、
前半終わりごろ(ひょっとして中盤かも)、主役のチビっこが
「僕は幽霊が見えるんだ」と大発表をずががんと行うわけですが。
劇場にいる人間はみんな知ってる事なのでさして驚きません。
その瞬間の観客の心のツッコミ「知っとるわ」が僕には聞こえました。
そこまでは割と普通の話がタンタンと進んで、あー、
つまんねー、かわいい女の子が出てこねー、とか思ってたら
なんか恐くなるのなんの。ドキドキしましたよ。
ドキドキパニックですよ。噂の。
そして後半怒涛の泣き落とし。やや引っかかる。
良い映画ですよ。ホントに。
ただ謎が魅力、とかそういうのじゃなくて。
ホント主役の子供が来日した時
ポケモンカードを大人買いして帰った事など
信じられない様なステキな作品。
一般向けなのでカップル等に非常におススメではないかと。
つまり個人的には好きじゃないって事で。
一つ、とても良かったのはビデオテープが再生されるとこが
あるんだけど、そのテープの構成が死ぬ程良い。
両手を挙げて喜びたくなった。
(2000 1/27) |